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カウフマン邸、風見鶏の家

「アドルフに告ぐ」の(ワイド版第1巻P114、文庫版第1巻P116)をご覧ください。左下のコマにアドルフ・カウフマンの家が初登場します。その後、「アドルフに告ぐ」の中でこのカウフマン邸は何度も登場しています。
この家のモデルとなっている建物の一つは北野の「風見鶏の家」です。この建物は観光地としてあまりにも有名なので、漫画を読んでいてお気づきの方も多いと思います。しかしカウフマン邸をよくよく見てみると、「風見鶏の家」以外の異人館の建築形体がところどころに混ざっているのが解ります。特に2階のベランダの部分は「萌黄の館」が描かれているのがはっきりと解ります。
恐らく手塚先生は北野界隈の異人館をたくさん取材し、その上で色々な要素を取り入れた架空の異人館「カウフマン邸」を作り上げて描いていたのだなと思われます。今回はそのカウフマン邸の「風見鶏の家」部分を中心に見ていきたいと思います。

風見鶏の家

風見鶏の家
北野町広場から見た風見鶏の家です。窓のカーテンが「アドルフに告ぐ」の(ワイド版第1巻P121、文庫版第1巻P123)のカウフマンの父が閉めるカーテンの雰囲気に似ています。

風見鶏の家
北野天満神社から眺めた風見鶏の家です。屋根の形がかなり複雑な形の寄棟屋根になっています。

風見鶏の家
風見鶏が乗っている塔部分です。赤レンガが美しく、この部分は明らかにカウフマン邸にも反映されていると思われます。

風見鶏の家
2階部分です。窓の形がアーチ状になっています。木造部分はやはり劣化が見受けますが、この写真撮影後2011年の初めに補修工事が行われ現在は修復されました。

風見鶏
風見鶏君。カウフマン邸にも全く同じデザインの風見鶏君が乗っています。

風見鶏
落葉の風見鶏君。

ここで屋根の形状に注目したいと思います。カウフマン邸は風見鶏の乗っている塔部分は「風見鶏の家」と同じ寄棟屋根ですが、そのほかの屋根部分は切妻屋根になっています。「風見鶏の家」は寄棟屋根ですので、この部分は別の建物を参考にしていると思われます。ということで、切妻屋根の異人館を探してみました。
屋根の3Dモデル
参考に3Dモデルで屋根の形の説明をしたいと思います。左が寄棟屋根で、屋根が全体的に建物を覆っている形の屋根になります。右が切妻屋根で、屋根が全面ではなく主に二面で構成されている形状の建物を言います。

切妻屋根の異人館

異人館の屋根
「シュウエケ邸」の東隣に建つ異人館にありました。屋根を支えるアーチ状の木材の形がカウフマン邸の屋根に非常に似ているのがわかります。

異人館の屋根
「シュウエケ邸」です。これはほぼカウフマン邸とそっくりの形をしているのがわかります。異人館なのに何気に鯱が乗っているのが面白いです。

異人館の車庫
「シュウエケ邸」の車庫。車庫のデザインも異人館。

異人館の屋根
他の異人館にも同じような切妻屋根がありましたが、この写真は電線、電柱、テレビのアンテナで台無しです。景観地区における電線地中化の大切さがわかります。この建物は「旧中国領事館」です。

カウフマン邸は色々な異人館の特徴を集めていることがよくわかりました。もしかしたら手塚先生もこの作品を描くために異人館めぐりをしたのかもしれませんね。「萌黄の館」のベランダは「カウフマン邸、2階ベランダ」にて紹介していますのでご覧ください。
また「神戸特集」にて『3Dで再現!アドルフ・カウフマン邸』として、カウフマン邸全体をご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
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